百五十日間の通常国会が、一日も延長することなく幕を閉じました。本来ならば開催されたであろう東京オリンピック・パラリンピックを見据えて、内閣提出の法案件数も極力抑えての召集ではありましたが、慌てて閉じる理由は今ここに来てすでに無くなっております。閉会後に首相が参加する予定だったG7サミット(於米国)も秋以降に延期となりました。
新型コロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は解除されたものの、いまだ予断を許さない状況に変わりはありません。医療提供体制の確保と国民経済、国民生活の回復に向け累次にわたる補正予算編成となりましたが、給付をめぐる不透明でとても納得のいかない事務委託など、またしてもその先に深い闇が見え隠れして来ました。
二次補正では10兆円もの過去に例を見ない予備費が積まれています。政府は「不測の事態に備え、迅速に対応するため」としていますが、すべてが後手に回ってきたこれまでの対応をかえりみれば、本当に困っているところへの迅速な給付はとても期待できないばかりか、国会閉会後にこれだけ巨額の「掴み金」を政権に託してしまうことは、明らかに財政民主主義に反する行為と言わざるを得ません。
私たち野党は、いまだ終息を見ない困難に立ち向かうべく、この国会を閉じることなく、当面する課題に一つひとつ対応していくことを求めて参りました。今後も関係委員会における閉会中審査をその都度求めて参ります。
自由な往来、安定的な雇用、平穏な日常、子供たちの学びの権利。これまで当然のこととして享受して来たこれら一つひとつを取り戻すため、私どもに課せられた使命はこれまでとは比べ物にならないものがあると自覚しております。
これまでご指導を頂き、またご支援を頂いて参りました皆様におかれては恙なくお過ごしのことと存じますが、この間、現下の状況に鑑み大変ご無沙汰をしております。各種セーフティーネットの申請手続きなどにつき適宜ご案内させて頂いておりますが、なおご不明な点などございましたらいつでもご遠慮なく事務所にご連絡ください。
今後とも皆様との連帯は、さらに「密」にして参りたいと願っております。
令和2年6月17日